[国内] 第2回北朝鮮離脱住民の日 「違いが一つになり、共に築く未来」
- ソウル中区協議会
- 2025-07-31 ~ 2025-07-31
第2回北朝鮮離脱住民の日 「違いが一つになり、共に築く未来」
コ・ハウン(ソウル中区協議会)
今年は、第2回北朝鮮離脱住民の日を迎え、「違いが一つになり、共に築く未来」をテーマに多彩なイベントが行われました。ソウル中区協議会では7月12日、メンターとメンティーが一緒にCOEXで展示を観覧し、光復80周年を記念するオペラ『島山 安昌浩』を鑑賞する時間を過ごしました。また7月17日には、ソウル地域会議が主管する「第1回脱北民と触れ合う音楽会」に出席し、韓国社会で活動している脱北民の話に耳を傾けたり、クラシック公演を一緒に楽しんだりしながら、音楽を通じて南北の和解と統一を願う時間を過ごしました。

「北朝鮮離脱住民の日」は、北朝鮮を離れて韓国に定着した人々の権利と福祉を向上させ、社会統合を支援するために制定された国家記念日で、北朝鮮離脱住民の生活に対する社会の関心と、彼らが直面している困難への共感を高めることを目的に、多彩なイベントやプログラムが開催されています。今年のイベントではどのような活動が行われたのか、イベントのレポートと参加者へのインタビューを併せてご紹介します。
展示とオペラに込められた平和統一のメッセージ
ソウル中区協議会は、5月に南山で「平和統一祈願写生大会」を開催していますが、今回は第2回北朝鮮離脱住民の日を記念して、民主平和統一諮問会議の優秀活動としてブースを出し、展示を行いました。この展示では、子どもたちが描いた絵を紹介するとともに、来場者に気に入った作品にシールを貼ってもらい、記念品を渡す企画を実施。多くの方々がブースを訪れてくれました。

続いて、芸術の殿堂に移動し、光復80周年を記念するオペラ『島山 安昌浩』を鑑賞しました。これについては、協議会で国民コミュニケーション分科委員長として脱北民に関する業務に関わっているイ・マングンさんに協力をいただいています。光復(日本の植民地支配からの解放)を題材にしたこのオペラを観た後、イベントに参加したメンター、メンティーの方々からは、南と北が心を一つにし、平和統一に向けて取り組まなければならないという意見が寄せられました。また、公演の後、第21期の北朝鮮離脱住民向けのメンター・メンティー活動についてフィードバックを行い、改善点について話し合う時間を持ちました。

トークと音楽でつながる南と北
さらに7月17日には、ソウル地域会議が主管する「第1回脱北民と触れ合う音楽会」に出席。第1部は脱北民を招いてのトークコンサート、第2部は演奏会という構成でした。
第1部の「脱北民トークコンサート」では、北朝鮮での生活や、脱北後の適応の難しさ、韓国と北朝鮮の社会の違いなどについて、パク・ユソンさんとカン・ナラさんが語ってくれました。

その後の第2部では、南北の芸術家で構成された「南北平和のハーモニー」(キム・ヒョンホ、チョン・レジョン、キム・ソンシル、ハン・ソヒ、ファン・サンヒョク)チームによる公演が披露。南北の伝統音楽を組み合わせた内容で、観客に音楽を通じた交流の可能性について考える機会を与えてくれました。さらに、韓国のクラシック音楽界を代表する指揮者クム・ナンセさんとニューワールド・フィルハーモニック・オーケストラの公演は、平和と統一、そして芸術が持つ力を実感させてくれました。

「違いが一つになり、共に築く未来」 参加者の声
2つの「北朝鮮離脱住民の日」イベントを取材しながら、色々な方の感想や意見を伺いました。ここにご紹介したいと思います。
イ・マングン ソウル中区協議会・国民コミュニケーション分科委員長
子どもたちの純粋な視線で描かれた絵の中に統一への希望を見出しましたし、オペラ『島山 安昌浩』は芸術へと昇華された光復のメッセージでした。国民コミュニケーション分科委員長として、南と北とのつながりを目指すイベントを企画し、参加できたことを嬉しく思います。
チョン・アンドレイ ソウル中区協議会・諮問委員
トークショーで印象に残ったのは、南北の貧困格差や北朝鮮での軍隊生活の話でした。脱北民が参加するトロット大会のような親しみやすいイベントや、統合に向けた帰化プログラムも提案したいと思います。
パク・ギュアン 統一部定着支援課・青年インターン
統一部の青年インターンとして「北朝鮮離脱住民の日」に向けた準備を一緒に進めながら、政策が実際の生活に与える影響を肌で感じました。これからも、統合や共感といった価値を反映した政策とは何かを考えていきたいと思います。
キム・ドヨン 北朝鮮離脱住民
子どもが描いた「みんなけんかしないでね」という題の絵に大変感動しました。創作オペラ『島山 安昌浩』は、自由と平和の価値を改めて考える大切な時間となりました。
キム・ウニ 北朝鮮離脱住民、「ハナ・ウル」代表
メンタリング活動を拡張させ、脱北民コミュニティ「ハナ・ウル」を立ち上げました。温かい食事や故郷の料理を分かち合いながら、真の共同体へと成長しています。私たちも受益者ではなく、「共に築く主体」だと考えています。
チェ・ユンミ 南北ハナ財団・先任カウンセラー
北朝鮮離脱住民と一緒に展示やオペラを鑑賞しながら、文化が持つ癒やしと触れ合いの力を実感しました。こうした経験こそが、社会統合へとつながる道になると信じています。
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