第80周年光復節慶祝辞
- メディアコミュニケーション課
- 2025.08.15
第80周年光復節慶祝辞
尊敬する5,200万国民の皆様、700万在外同胞の皆様、
そして独立有功者とご遺族の皆様、
80年前の今日、私たちは奪われていた光を取り戻しました。
三千里の津々浦々を感激で明るく照らしたその光は、ただで得られたものではありませんでした。それは、解放への不屈の意志と、主権回復への強烈な思いを胸に、自らを燃やし尽くした多くの人々の犠牲と献身によって成し遂げられたものでした。
光復節は、単に独立を成し遂げた日ではありません。
私たちの手で私たちの未来を決め、私たちの人生を自ら選択できる自由と権利を取り戻した日です。
過去80年の間、我が大韓民国は目覚ましい成果を成し遂げました。
植民地から解放された国の中で唯一、産業化と民主化を同時に成し遂げ、軍事力5位、経済力10位圏の先進民主国家として堂々と立ちました。
尊敬する金九先生が念願した文化強国の夢も、現実のものになりつつあります。
世界中の人々が私たちの言葉で歌を歌い、映画、ドラマ、漫画、文学など、私たちが生み出したコンテンツを楽しんでいます。
これは、二度と奪われることのない富強な国を作ろうとした独立闘士たちと愛国先烈たちの情熱があったからこそのことです。
飲水思源、水を飲む時はその源を思うという言葉のとおり、大韓民国の今日を作った先烈たちの犠牲と献身を称えることは、自由と豊かさを享受する私たちが果たすべき当然の責任です。
誇らしい抗日闘争の歴史を称え、独立有功者の名誉を守ることは、私たち共同体の過去と現在、そして未来を守ることでもあります。
独立闘争の歴史を否定し、独立運動家を侮辱する行為は、もはや許されてはなりません。
皆のために身を捧げた方々を顧みないなら、また別の危機が訪れたときに、一体誰が共同体のために先頭に立つでしょうか。
共同体のために特別な犠牲を払った方々に礼を尽くし、尊敬する気持ちが大きくなればなるほど、私たちの共同体もさらに強固になるはずです。
我が政府は、独立闘争の歴史を正しく記憶し、そして記録し、国民と共に作っていきます。
ご存命の愛国志士の方々に格別の礼を尽くし、
独立有功者遺族の補償範囲もさらに広げていきます。
海外の独立有功者の遺骸奉還をより積極的に推進し、叙勲を受けていない未叙勲の独立有功者を探し出し、すべての方々が正当な礼遇を受けられるようにいたします。
尊敬し、愛する国民の皆様、
私たちの曲折に満ちた歴史は、「光の革命」に至る至難の道のりでした。
奪われた光を取り戻し、その光を守り抜くための闘いの連続でした。
3・1革命の偉大な精神が臨時政府へと受け継がれ、韓半島三千里の津々浦々を越え、世界の至るところで独立闘争の炎となって広がり、ついに私たちは再び光を取り戻しました。
分断と戦争という暗黒の絶望の中でも、我が国民は希望の糸を手放さず、独裁という厳しい寒さの中でも、大切な光を守り抜いてきました。
4・19革命と5・18民主化運動、6・10民主抗争によって民主化の光を明るく照らし出し、世界史に類を見ない二度の無血平和革命を通じて、この地が国民主権が生きている民主共和国であることを天下に宣言しました。
昨年末から今年まで続いた「光の革命」は、かつてタゴールが歌った「東方の灯火」が、色とりどりのペンライトとなって輝いた、感激の瞬間でした。
闇があったからこそ光の大切さを知り、光があったからこそ闇に立ち向かう勇気を持つことができました。
光復によって取り戻した光を二度と奪われないように、独裁と内乱から守り抜いた光が二度と消えないように、私たちみんなで守り抜きましょう。
それこそが「光の革命」の真の完成であり、先烈たちの崇高な犠牲に応える道だと信じています。
尊敬する国民の皆様、
我が先祖たちは、苦難の中でも富強な国、みんなが豊かな世界を目指しました。
死を目前にしても東洋の平和を説き、侵略の痛みの中でも高い文化の力を切望しました。
しかし、思いもよらぬ分断が、この切実な願いを阻む障害となりました。
分断体制は国土を断絶させただけでなく、
巨大な壁となって私が国民を引き裂いています。
私利を追求する勢力は分断を口実に、際限なく国民を二分させ、国論を分裂させてきました。
民主主義を抑圧し、国民主権を制約しようとしただけでなく、戦争の惨禍へと国民を追い込もうとする無道な試みすらためらいませんでした。
今、私たちの中の壁を取り壊さなければなりません。
そうしてこそ、先祖たちが望んだ国へと進むことができるのです。
憎悪と嫌悪、対立と対決では何も解決できず、むしろ国民の暮らしと民主主義を深刻に脅かすだけだということが、この80年の間に私たちが得た痛切な教訓です。
分裂と排除の暗いエネルギーを、包容と統合、連帯の明るいエネルギーに変えたときに、我が社会はより良い未来へ大きく飛躍することができるでしょう。
我が国民は、常に危機に直面するたびに、小さな違いを乗り越え、より大きな一つとして団結してきました。
国を失った悲しみを乗り越え、命を捧げて独立を勝ち取ったのも、戦争の廃墟から立ち上がって目覚ましい産業化を成し遂げたのも、金を集めてIMF通貨危機を克服したのも、そして武装兵力を動員した内乱の中で憲政秩序を守り抜いたのも、まさに我が国民でした。
しかし残念ながら、我が国の政治は、こうした国民の期待とレベルに達していません。
これからは、政治文化も変えていかなければなりません。
政治が私益ではなく公益を追求する機能を回復し、国民が政治を心配する異常な状況に終止符が打たれたとき、私たちの中にある葛藤と嫌悪の壁も消えていくことでしょう。
古いイデオロギーや陣営に基づいた分裂の政治から脱却し、対話と譲歩に基づいた連帯と共生の政治を共に作っていくことを、この場を借りて改めて提案し、促したいと思います。
先祖たちが望んだ富強な国、みんなが豊かな国、国民主権が完全に実現する真の民主共和国に向かって、共に手を取り合って進んでいきましょう。
尊敬し、愛する国民の皆様、
分断によって続いてきた南北対立は、私たちの暮らしを脅かし、経済発展を制約し、国の未来に深刻な障害となっています。
古い冷戦的な思考と対立から抜け出し、平和な韓半島の新しい時代を切り開いていくべきです。
敵対状態の持続は、南と北の住民みんなにとって何の利益にもならないということを、私たちはあまりにもよく知っています。
平和が揺らぐとどんな不幸が生じるのかを、私たちはすでに過去の歴史を通じて痛いほど体験しました。
平和は安全な日常の基礎であり、
民主主義の土台であり、
経済発展の必須条件です。
戦って勝つことよりも、戦わずして勝つことよりも、戦う必要のない状態、平和をつくることこそが最も重要なことではないでしょうか。
多くの浮き沈みの中でも続いていた南北対話が、前政権の間に完全に途絶えてしまいました。
もつれた糸玉であればあるほど、忍耐をもって丁寧に解いていかなければなりません。
遠い未来を語る前に、今すぐ信頼回復と対話の復元を始めるのが道理というものです。
信頼は言葉ではなく、行動によって築かれます。
国民主権政府は、就任直後からビラ散布の中止、対北拡声器放送の中止などの措置を講じてきました。
今後も我が政府は、実質的な緊張緩和と信頼回復のための措置を一貫してとっていきます。
南と北は敵ではありません。
南と北は、互いの体制を尊重し認めつつ平和的統一を目指す過程にある特殊な関係であると、私たちは定義しています。
南北基本合意書に込められたこの精神は、6・15共同宣言、10・4宣言、板門店宣言、9・19共同宣言に至るまで、南北間のあらゆる合意の根底にある精神です。
我が政府は、既存の合意を尊重し、可能な事案はすぐに履行していきます。
まず、現在の北側の体制を尊重し、いかなる形の吸収統一も追求せず、一切の敵対行為を行う意思もないことを明確にします。
特に、南北間の偶発的な衝突を防止し、軍事的信頼を構築するため、「9・19軍事合意」を先制的に、かつ段階的に復元していきます。
さらに、共利共栄・有無相通の原則に基づき、南北住民の生活を実質的に改善できる交流協力の基盤を回復し、共同成長のための環境整備を進めていきます。
光復80周年を迎える今年こそ、対立と敵対の時代に終止符を打ち、平和共存と共同成長の韓半島新時代を共に切り開いていく絶好の時期だと考えています。
信頼を回復し、断絶した対話を復元する道に、北側が応じてくれることを忍耐をもって期待します。
一方で、平和な韓半島とは「核のない韓半島」であり、周辺国との友好的協力を基盤とする韓半島です。
非核化は、短期に解決できない、複雑で極めて難しい課題であることを認めます。南北、そして米朝対話と国際社会との協力を通じて平和的解決の糸口を探りながら、韓半島の平和と南北関係の発展に対する国際社会の支持と共感を広げていきます。
尊敬する国民の皆様、
今年は光復80周年であると同時に、韓日国交正常化60周年を迎える年です。
過去を直視しつつ、未来へと進む知恵を発揮すべき時です。
韓日両国は、長きにわたり曲折に満ちた歴史を共有してきたため、日本との関係確立の問題は常に重要で難しい課題でした。
私たちのそばには、依然として過去の歴史問題で苦しんでいる方々が多くいらっしゃいます。
立場を異にする、大きな対立も存在します。
同時に私たちは、独立志士たちの夢を記憶しています。日本の過酷な植民地支配に抵抗しながらも、いつかは韓日両国が真の隣人になれるという希望を捨てなかった、その先烈たちの切実な願いを受け継いでいかなければなりません。
日本は同じ庭を共有する私たちの隣人であり、経済発展において切り離して考えることのできない重要なパートナーです。
60年前の韓日国交正常化当時、両国国民の往来はわずか1万人余りにすぎませんでしたが、今や年間1200万人の人的交流の時代に入りました。
我が国の国力もまた、その当時とは比べものにならないほど成長しました。
韓国と日本が産業発展の過程で共に成長してきたように、両国が信頼を基盤に未来のために協力すれば、超格差人工知能時代の挑戦も共に乗り越えることができるはずです。
国益中心の実用外交を原則に、シャトル外交を通じて頻繁に会い、率直に話し合いながら、日本と未来志向の共生・協力の道を模索していきます。
信頼が厚くなればなるほど、協力の質も高まっていくものです。
日本政府が過去の痛ましい歴史を直視し、両国間の信頼が損なわれないよう努力してくれることを期待します。
その時、互いにとってより大きな共同利益とより良い未来が広がると信じています。
尊敬する大韓民国の主権者である国民の皆様、
私たちは今、巨大な変化の「渦」の中にいます。
サプライチェーンの再編と通商秩序の急激な変化、最先端の技術競争に伴う産業大転換、気候危機に伴うエネルギー転換といった複合的な危機を、賢く乗り越えていかなければなりません。
韓米関税交渉は一つの波にすぎません。
これからまた別の波が刻一刻と押し寄せてくるでしょう。
秩序の急激な変化に適切に対応できなければ
国の未来が揺らぎ、国民の暮らしが脅かされることになります。
変化する国際情勢に追いつけず、列強の狭間で押しつぶされ、ついには国権を奪われた120年前の乙巳年の過ちを二度と繰り返してはなりません。
2025年の乙巳年は、あの時とは違うものでなければなりません。
高い波にのまれて難破するのか、それとも危機を機会に変えて再び飛躍するのかは、すべて今の私たちにかかっています。
一歩遅れれば苦しい追随者の身となりますが、たとえ大変でも半歩先を行けば、無限のチャンスを享受する先導者となれるでしょう。
半導体や人工知能などの先端科学技術を育成し、変化に積極的に対応しなければなりません。エネルギー高速道路をはじめとするエネルギー転換の速度を高め、先頭に立って未来を切り拓いていかなければなりません。私たちの文化もさらに磨き上げ、ソフトパワーで世界を先導していく必要があります。
そうして初めて、私たちは新しい100年の飛躍を迎えることができます。
まだ歩んだことのない道ですが、私たちはこれまでそうしてきたように、必ずやり遂げることができるでしょう。我が先祖たちが取り戻した自主独立の光が、我が国民が成し遂げた民主主義の光が、私たちの未来を照らす道しるべとなってくれるからです。
偉大な我が国民の底力が再び発揮されれば、
暗闇の中でも道を失わず歩んできたように、これから進むべき道も見失うことなく進んでいけるでしょう。
世界を先導する大韓民国、
平和と繁栄に満ちた国、
国民主権の光が消えない国へと、
国民の皆様、共に進んでいきましょう。
ありがとうございました。
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