[国内] 済州地域会議、2020済州国際平和会議開催
- 済州地域会議
- 2020-10-23 ~ 2020-10-23
済州地域会議、2020済州国際平和会議開催
民主平和統一諮問会議済州地域会議は、「韓半島の未来と世界平和の島、済州の役割」を大テーマにした「2020済州国際平和会議」を10月23日に開催した。
キム・ソンス済州副議長は挨拶の言葉で、南北関係と韓半島をめぐる国際関係の変化の中で、韓半島の現状を振り返り、平和統一と南北共同繁栄のための方略を講じる中で、済州の役割を模索することを目的に、今回国内外から統一関連の学者や専門家たちを招聘して国際平和会議を開催することになった。今回の会議を通じて、韓半島の終戦宣言と平和プロセスにつながる大長征に微力ながら貢献できればうれしく思うと述べた。
ウォン・ヒリョン済州特別自治道知事、ソン・ジェホ、オ・ヨンフン、ウィ・ソンゴン国会議員の済州国際平和会議からの祝賀映像と、イ・インヨン統一部長官、リ・ジャオシン元中国外交部長による特別映像メッセージが映し出された。
イ・インヨン統一部長官は、「近現代史の傷を抱えている済州道が平和の島として生まれ変わったように、南北の和解と平和定着に対する済州道民の意志や声援は格別なものではないかと思う。現在、南北を巡って目まぐるしく変化している情勢の中で、私たちは戦略的に足取りを模索し続けていかねばならない。まず、韓半島の生命共同体の実現、保健・医療、災害などにおける実質的な南北協力の準備、南北が共存できる分野でまずは協力の口火が切れるように努力していきたいと強調した。南北関係や北米関係についても平和に向かって一歩一歩進んでいき、南北首脳が一緒に漢拏山の白鹿潭を登る日が一日も早く訪れることを期待するとともに、今日の国際平和会議を通じて、韓半島平和プロセスが再稼働できるように勇気と知恵を結集してほしい」と訴えた。
リ・ジャオシン元中国外交部長は、中国は韓半島の平和と安定の維持、非核化、対話と交渉による問題解決、南北関係の改善を支持し、和解と協力を望んでいると述べたうえで、韓半島問題の解決策は非核化と平和体制を並行しつつ、段階的に歩調が合わせられるロードマップを策定することだと強調した。双方が対話による交渉を強化し、寄り添いあいながら、お互いの関心事を適切に解決していく効果的な方法を積極的に見つけ出してほしいと述べた。中国は韓半島の隣国であり、韓半島が停戦メカニズムから平和メカニズムへと早急転換されることを支持しており、北東アジア地域の持続可能な平和と繁栄のために絶えず努力していく考えだと強調した。
全体セッションの基調演説(keynote speech)でチョン・セヒョン民主平統首席副議長は、現在の韓半島情勢は、米朝関係と南北関係すべてにおいて困難な状況にあり、北朝鮮の核問題という最大の難関を突破しなければ、韓半島の平和統一を期待するのは難しいと説明したうえで、新しい米朝関係の確立、韓半島の恒久的な平和体制の構築並びに非核化など6・12シンガポール合意を振り返りつつ、平和的かつ外交的な解決策を模索しなければならないと強調した。終戦宣言という扉を開けて第一歩を踏み入れ、休戦協定(停戦協定)を平和協定に変える交渉を始めると同時に、平和協定が進行される過程で、北朝鮮の非核化交渉も推進されるように米国も、北朝鮮も説得していかなければならないと述べた。併せて、今日、平和の島、済州で終戦宣言、平和協定、非核化と米朝修交について活発な議論がされることを期待すると述べた。
[ハイケ・アレンベルグ] [相馬博久]
カン・チャンイル元議員の司会で、「最近の韓半島情勢と平和統一の課題」をテーマに相馬博久日本大使館総括公使、ハイケ・アレンベルグ駐韓ドイツ大使館政務課長、キム・ポンヒョン済州平和研究院長が議論を交わした。専門家セッションでは、「ドイツ統一30周年と韓半島平和統一」、「イスラエル-UAE/バーレーン関係の正常化が、南北関係に与える意味」をテーマに、ベルンハルト・ゼリガー ドイツハンスザイデル財団韓国事務所長とマ・ヨンサム元イスラエル大使の主題発表とディスカッションが行われた。
済州地域会議が初めて開催した今回の国際平和会議は、新型コロナによって海外からの参加が制限されるなど、障害が多かったが、オフラインとオンラインを同時に利用し、平和の島、済州で、最近の韓半島情勢を診断し、ドイツとイスラエルの事例が示唆することについて考察し、日本と中国などの周辺国が韓半島の平和のために協力できることや済州での具体的な役割について模索してみる有意義な時間となった。
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